離乳食について

園内施設イメージ

離乳食とは
離乳食とは、母乳やミルクをただ単にやめることではありません。食べ物の調理法を変えながら、次第に硬さや形態を変え、量や種類を増やしていき、一歳半くらいまでに普通の食事が食べられるようにしていくことをいいます。そのための半流動食、半固形食を離乳食と言います。

新田保育園では日々の子どもの様子を見て、発達や体調に合わせて離乳食を作っています。栄養士が直接食べている姿を見て、保育士と一緒に考え進めています。

離乳食が必要なわけは・・・
○生後5ヶ月頃から、母乳やミルクだけでは成長発育のための栄養が足りなくなります。
○食べ物を噛んだり飲み込んだりする機能を発達させるための練習をします。
○色々な食べ物の味や香り、食感を体験することで幅広い豊かな味覚を形成します。
○消化器が刺激され、消化吸収機能の発達を促します。
○母乳やミルクとは異なる味や匂い、舌ざわり、色彩など感じることが、情緒的な満足感となって大脳の発達を促します。
○大人が食べさせることから、やがて自分で食べたいという意欲が出て、自分で食べられるようになっていきます。食行動の自立や、食習慣を作る大切な基礎となります。

新田保育園での離乳食のすすめ方
◇個人差があるので、離乳食は赤ちゃんの食べている様子や体調をみながら進めています。ひとりひとりの子どもに合った食事を家庭と保育園で相談しながら一緒に進めています。

離乳食を作る時に心がけていることは
○手指、調理器具は清潔にしています。
○だしをきかせて薄味にしています。
○使う材料に気を配っています。
・新鮮なもの
・国産のもの(農薬やポストハーベストの心配が少ないもの)
・安全なもの(化学調味料、添加物を使っていないもの)

離乳食作りの基本
◎だしをきかせる
・初期で、まだ動物性の食材を食べていない時は、だしも植物性の、昆布や干し椎茸を使います。
・こぶ、煮干し、干しシイタケ、鰹節など、2~3種類組み合わせて使うと旨みが増します。
・だしをしっかり取ることで、うす味でもおいしく調理できます。
・時間がある時にたくさん作っておいて、製氷皿で凍らせておくと必要な時にすぐ使えます。
◎お粥の炊き方
・お米から作った方が口どけよく、味も美味しいのでお勧めです。
・湯飲みなどを炊飯器に入れ大人のご飯と一緒に炊くこともできます。
・まとめて炊いて一回分ずつ小分けにして冷凍しておくと便利です。(保存は1週間くらい)
◎果汁について
・離乳食が中期に進むくらいまであげなくても問題ありません。。
はじめは湯ざましで倍くらいに薄めます。
◎野菜スープの作り方
・あくの強いもの、においの強いものは除き、旬の野菜2~3種類を使います。
・野菜をよく洗い、適当に刻み鍋に水と一緒に入れて柔らかくなるまでゆでます。
茶こしなどでこせば出来上がりです。

離乳食初期   5~6ヶ月
発育には個人差がありますが、離乳食を始める時期が遅れると、スムーズに進めることが難しくなりますので、遅くとも6ヶ月までには開始します。
初めて固形物を口にして、赤ちゃんも不思議そうな、与える方も緊張すると思います。
無理をせず、一さじからゆっくりと食べ方を練習し、あせらず楽しみながら進めていきます。

離乳食を始める目安(サイン)
1、大人が食べる様子を食べたそうに目で追う。
2、よだれが沢山出る。
3、発育が順調で体調が良い。
4、野菜スープなどでスプーンに慣れている。
5、授乳時間が決まってきている。

離乳食を始めるポイント
1、赤ちゃんが健康で機嫌の良い時に始めます。
2、午前の授乳(10時前後)の前に食べさせます。
3、落ち着いた環境を作るように与える側もゆったりした気持ちを持つよう心がけます。
4、離乳食を与え始めたら、様子を見ながら量や種類を少しずつ増やしていき、よほど体調をこわさない限り毎日続けるようにします。
5、離乳食の固さを調節するために、野菜スープやだし汁を用意します。

離乳初期の調理上のポイント
1、お粥をペースト状にしたものを1さじから始めます。徐々に増やしていきます。慣れてきたら少しずつ粒を入れたり硬めのペーストにしていきます。
2、数日後には野菜ペーストも与えていきます。緑黄色野菜、淡色野菜を組み合わせて使うようにします。
3、蛋白源のペーストは3週間くらいから始めます。だし汁にも、煮干しや鰹節を使い始めます。

離乳食中期   7~8ヶ月頃
離乳食に少し慣れ、上手に食べ物を取り込み、ごっくんできるようになったら、舌で押しつぶして食べる練習をしていきます。食品の種類も増え、いろいろな味や舌ざわりを覚える重要な時期です。素材の味を生かし、薄味調理を心がけます。

離乳中期のポイント
1、離乳食が1日2回になります。2回目は慣れたものを5~6さじから始めます。
2、離乳食の固さを、ベトベトしたものから粗めにつぶしたものに少しずつ慣らしていきます。指でつまんで粗めにつぶせるくらいが目安です。
3、離乳食の量が増えるにつれて、母乳やミルクをあまり飲まなくなることがあります。欲しがらなければ、無理に与えなくてもよいと思います。
4、離乳食のなかだるみで、急に食べなくなることがあります。元気であれば無理をせず、でも止めずに進めます。
5、便の中に食べ物が未消化のまま出てくることがあります。下痢便でなく、機嫌がよければ心配いりません。
6、スプーンやコップですすり飲みの練習を始めます。

離乳後期    9~11ヶ月頃
離乳食が赤ちゃんの栄養補給に主要な部分を占めてくる時期です。前歯で噛み切って食べることを学んでいきます。よく噛んで上手に食べるための基礎を作る大切な時期です。そのため、食べる様子を見ながら大きさや固さに気をつけてあげます。

離乳後期のポイント
1、離乳食が3回になります。母乳をあげても問題ありません。
2、食事量が増え、ミルクより食事の量が多くなってきます。ミルクは食事を補う程度にし、食事の後で飲みます。
3、味覚、視覚が発達してきます。離乳食の献立は変化をつけ、盛り付けや味に気を配るようにしましょう。
4、良い習慣をつけていく時期です。何でも食べたがり、食べたい物を指差します。子どもの食べたい気持ちを大切にしましょう。食事中に遊び始めたら、ダラダラ食べさせず、30分位を目安に片付けます。
5、前歯で噛み切る練習をします。一口大のものを手でつまんで食べたり、スティック状の煮た野菜を手に持って食べることができるようになります。
6、夜のミルクは、夜中に赤ちゃんがお腹を空かして目を覚ますことがなければ徐々に除いていきます。

離乳完了期    12~15ヶ月頃
離乳食から幼児食へ移っていく時期です。つい大人と同じものを食べさせてしまいがちですが、まだまだ無理です。離乳食の延長と考えています。食習慣の養われる時期ですので、あせらず大事に進めていきます。

離乳完了期のポイント
1、食事は朝、昼、夜の3回と間食1~2回となります。食事時間はできるだけ規則正しくします。
2、ミルクは徐々に牛乳に切り替えます。コップで飲めるようにしていきます。
3、食事にむらがあったり、好き嫌いも出てきます。無理強いせず「いつかは食べられる」くらいの気持ちで見守ります。
4、ひとりで食べたがる時期です。食べやすいスプーンやフォークを用意し、食べやすい形に調理して赤ちゃんの自立の手助けをしていきます。